相続した実家の「実家じまい」リアルレポート:思い出の家を納得して手放すためのステップと専門業者選びの極意
親御様から相続されたものの、誰も住む人がいなくなってしまった実家。思い出が詰まっている一方で、遠方にお住まいだったり、日々の生活に追われたりする中で、その管理や片付けは大きな負担となりがちです。「このまま放置しておくと、固定資産税や維持費がかさむばかりか、防犯面や近隣への影響も心配だ…」そんな悩みを抱える方は少なくありません。
近年、こうした状況から「実家じまい」という選択をする方が増えています。特に、実家が借地の上に建っている場合、土地の契約期間満了に伴い、建物を解体して更地で返還する義務が生じるケースも少なくありません。
今回は、そんな「実家じまい」のリアルな片付け現場の様子を参考にしながら、後悔しないための専門業者の選び方や、売却までのステップについて、不動産の専門家であるMEISA(明紗)の視点も交えて詳しく解説していきます。
「実家じまい」を決断する時:様々な背景と相続人の想い
「実家じまい」という言葉には、どこか寂しい響きがありますが、現実問題として向き合わざるを得ない状況は多岐にわたります。例えば、ご両親が亡くなり、相続人である子供たちは既に独立して遠方に住んでいるため、実家に戻る予定がないケース。あるいは、建物自体が老朽化し、耐震性への不安や修繕・維持管理の負担が大きいケースも考えられます。
また、実家が借地の上に建てられている場合、借地契約の期間満了や地主様の意向により、建物を解体して土地を返還しなければならない状況も発生します。このような場合、家財道具の処分と建物の解体という、二重の負担が生じることになります。
実際に、あるご兄弟からのご相談では、「両親が亡くなり、借地上の実家を解体して返還する必要があるが、仕事も忙しく、どこから手をつけて良いかわからない」という切実なものでした。思い出の詰まった家を手放す寂しさを感じつつも、現実的な課題として「実家じまい」を決断されたのです。
MEISA(明紗)がこれまでに受けてきたご相談の中には、固定資産税の負担増、遠隔地での管理の難しさ、近隣からの空き家に対する苦情などがきっかけで、実家じまいを決断されたケースも少なくありません。それぞれの家庭にそれぞれの事情があり、その想いに寄り添ったサポートが求められます。
遺品整理のリアル:専門業者の作業内容と費用相場
「実家じまい」の第一歩は、家財道具や遺品の整理です。専門業者に依頼した場合、どのような作業が行われるのでしょうか。一般的な遺品整理の現場では、まず依頼者と打ち合わせを行い、残すものと処分するものを丁寧に確認します。その後、経験豊富なスタッフが手際よく家財道具を分別し、搬出していきます。
搬出された品々は、リサイクル可能な家具や家電、衣類、食器などと、廃棄せざるを得ないものとに分けられます。リサイクル品は、国内だけでなく海外のルートを持つ業者もおり、廃棄物の削減に貢献しています。
一方、廃棄物はパッカー車(ごみ収集車)に積み込まれ、適切に処理されます。驚くほど短時間で家の中が片付き、がらんとした状態になることも少なくありません。
費用については、物件の広さや物量、作業人数、トラックの台数、リサイクルできる品の量などによって大きく変動しますが、一軒家まるごとで数十万円程度が目安となるでしょう。中には、作業の規模によっては100万円を超えるケースも存在します。
遺品整理の過程では、依頼者自身も忘れていたような貴重品や思い出の品が見つかることもあります。例えば、古いアルバムや手紙はもちろんのこと、金の延べ棒や金のそろばん、有名人のサインボールといった、思わぬ「お宝」が発見されるケースも実際にあります。こうした品々を丁寧に扱い、適切に査定・買取してくれるかも、業者選びの重要なポイントです。
遺品整理業者の仕事は、単に物を運び出すだけでなく、故人の生きた証や家族の思い出に敬意を払い、依頼者の気持ちに寄り添った丁寧な対応が求められます。
後悔しない専門業者選びの鉄則:遺品整理・解体業者を見極めるポイント
遺品整理や家屋解体を専門業者に依頼する際、最も重要なのは「信頼できる業者を選ぶ」ことです。
残念ながら、法外な追加料金を請求したり、回収した品物を不法投棄したりする悪質な業者も存在します。
そうしたトラブルを未然に防ぐために、以下のポイントをしっかりと確認しましょう
見積もりの透明性と追加料金の有無るポイント
複数の業者から相見積もりを取ることは、適正価格を知る上で非常に重要です。その際、単に総額の安さだけでなく、見積もり内容の明細が具体的に記載されているかを確認してください。
「一式いくら」といった曖昧な見積もりではなく、作業内容、作業員の人数、使用する車両の台数、品目ごとの処分費などが明確に記されている業者が信頼できます。
そして何よりも、「見積もり金額以外に追加料金は一切発生しません」と書面で明記しているかを確認しましょう。作業当日に「これも追加」「あれも追加」と不当な請求をされるトラブルを避けるため、契約前にしっかりと確認することが肝心です。
遺品の取り扱いと付加サービス
故人の大切な遺品をどのように扱うかは、業者選びの大きな基準となります。単に「ゴミ」として処分するのではなく、故人の思いが詰まった品々を丁寧に仕分けし、希望に応じて合同供養やお焚き上げといったサービスを提供している業者であれば、安心して任せやすいでしょう。
また、まだ十分に使える家具や家電、骨董品、貴金属などを適正な価格で買い取ってくれる業者であれば、整理費用を効果的に抑えることができます。買取査定に関する専門知識を持ったスタッフが在籍しているか、買取価格の根拠を明確に説明してくれるかも重要な確認ポイントです。
実家じまい後の選択肢:更地売却、土地活用、そして心の整理
「実家じまい」は、家財道具の整理と家屋の解体で終わりではありません。その後の不動産の取り扱いについて、様々な選択肢が考えられます。
売却か活用か
1. 更地にして売却: 建物を解体し、土地として売却する方法です。買主にとっては新築を自由に建てられるメリットがありますが、解体費用は原則として売主負担となります。
2. 古家付き土地として売却: 現状のまま、建物と土地を一体で売却する方法です。解体費用はかかりませんが、建物の状態によっては買主が限定されたり、売却価格が低くなったりする可能性があります。
3. 土地活用: 売却せずに、駐車場経営やアパート・マンション経営など、土地を活用して収益を得る方法です。ただし、立地条件や初期投資、将来的なリスクなどを十分に検討する必要があります。
売却を選択する場合、特に注意したいのが固定資産税の扱いです。建物がなくなると、土地に対する固定資産税の住宅用地特例が適用されなくなり、税額が大幅に上昇する可能性があります。
また、相続した空き家を売却する際には、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる「空き家特例」などの税制優遇制度も存在します。これらの制度を有効に活用するためにも、税理士や不動産の専門家への相談が不可欠です。
そして何よりも、「実家じまい」は物理的な整理だけでなく、心の整理も伴う大切なプロセスです。故人との思い出が詰まった品々を一部手元に残したり、ご家族でじっくりと話し合う時間を持ったりすることも、気持ちの区切りをつける上で重要となります。
MEISA(明紗)では、実家じまい後の土地売却や活用について、法務・税務の専門家とも連携しながら、お客様一人ひとりの想いやご事情に寄り添った最適なコンサルティングを提供しています。
MEISA(明紗)が提供する不動産売却サービス
不動産の売却を検討する際、「どのように売ればよいのか」「信頼できる相談先はあるのか」と悩む方は少なくありません。
そうした不安を解消するために、私たちはお客様の大切な資産に寄り添った売却支援を行っています。
住宅、マンション、土地、商業施設など、それぞれの不動産が持つ特性を理解し、的確な対応と経験に基づいた判断でサポートいたします。
専門的な査定と価格根拠の明示
査定では、周辺の取引実績や地価動向はもちろんのこと、物件の状態、立地条件、法的制限なども加味して詳細に調査を行います。
また、AIを活用した客観的な価格分析を導入しており、「なぜこの価格になるのか」をしっかり説明できる体制を整えています。
単なる相場感に頼らず、納得できる根拠ある査定価格を提示することを大切にしています。
仲介と即時買取の柔軟な対応
売却方法についても、お客様のご事情に応じて仲介と即時買取の両方に対応しています。
「時間をかけてでも高く売りたい」といったケースでは、広告や交渉を通じた仲介売却を。
「できるだけ早く現金化したい」「誰にも知られず売却したい」といったご希望には、当社による即時買取をご提案可能です。
柔軟に対応できる仕組みがあることで、お客様にとって最善の選択肢を一緒に考えることができます。
少数精鋭体制による一貫したサポート
不動産の売却は、案件ごとに状況が異なるため、柔軟かつ的確な対応が求められます。当社では最初の相談から成約まで、経験豊富な担当者が一貫して対応し、安心して任せていただけるよう努めています。
担当者が変わらず、スピーディで丁寧なやり取りが可能な点も、多くのお客様から評価をいただいています。
どのような不動産であっても、それぞれに特有の事情や条件があります。複雑な条件や個別の事情にしっかり寄り添いながら、確実な売却につなげるサポートを提供しています。
まとめ
相続した実家の「実家じまい」は、物理的な片付けや法的手続きだけでなく、ご家族の想いや故人との思い出が深く関わる、非常にデリケートな問題です。放置すれば維持費や税金の負担が増え、建物の老朽化も進んでしまいますが、いざ手放すとなると寂しさや迷いを感じるのも当然のことでしょう。
大切なのは、後悔のない選択をするために、信頼できる専門家を見つけることです。遺品整理業者を選ぶ際は、許認可の確認、見積もりの透明性、そして何よりも故人の遺品を丁寧に扱ってくれる姿勢が重要です。また、実家じまい後の土地の売却や活用については、不動産の専門家としっかりと連携し、税金面も含めた最適なプランを検討する必要があります。
市場の動きや価格の要因、必要書類、将来の活用可能性といった視点を持つことで、より納得のいく売却が実現しやすくなります。また、売却に関する悩みや不安は、ひとりで抱え込まず、信頼できる不動産の専門家に相談することが、失敗を防ぐ近道です。
合同会社明紗は、あらゆる不動産の売却に対応しており、遺品整理から不動産の即時買取と仲介の両軸で柔軟な対応を行っています。AIを用いた価格算出や、経験を活かした一貫対応によって、複雑な案件でも安心してお任せいただける体制を整えています。
不動産の売却をご検討の方は、まずは現状の価値を正しく把握することから始めてみてはいかがでしょうか。MEISA(明紗)が、お客様の大切な資産の売却を全力でサポートいたします。
本記事が、不動産売却をご検討中の皆様のお役に立てれば幸いです。
MEISA 明紗は、千葉県流山市を拠点におく不動産会社です。
土地・古屋付土地・収益物件・事業用不動産に特化した売却サポートを行っています。
売却仲介と買取、2つの選択肢をご用意し、売却価格の根拠から市場環境まで、判断に必要な情報を分かりやすくご説明いたします。
市場の最前線で日々、様々な売却ケースに向き合う中で得られた知見を、今後も定期的に発信してまいります。
売却に関する様々なご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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