旧耐震マンション売却は難しい?プロが教える「売れる物件」と「売れない物件」の見極め方

query_builder 2025/06/16
不動産売却
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都心や駅近の一等地にありながら、周辺相場より手頃な価格で売りに出されているマンション。調べてみると「旧耐震基準」の物件だった、という経験はありませんか?1981年5月31日以前の建築確認で建てられた旧耐震マンションは、価格の魅力がある一方で、「本当に売れるのだろうか」「購入しても大丈夫か」といった不安がつきまといます。

私たちMEISA(明紗)にも

「親から相続した旧耐震マンションの扱いに困っている」

「管理費や修繕積立金の負担が重く、早く手放したいが売却できるか心配」

といったご相談が数多く寄せられます。


旧耐震マンションの売却は、確かに新耐震の物件に比べて注意すべき点が多いのは事実です。しかし、すべての旧耐震マンションが「売りにくい」わけではありません。立地や管理状態によっては、高い資産価値を秘めた「金の卵」である可能性も十分にあります。

この記事では、不動産売却の専門会社であるMEISA(明紗)が、旧耐震マンションの売却や購入を検討する際に、その価値を正しく見極めるための重要なポイントを徹底的に解説します。単なるメリット・デメリットの羅列ではなく、実務的な視点から「売れる物件」と「売れない物件」の違い、そして売却を成功させるための戦略まで踏み込んでご紹介します。

旧耐震マンションの「価値」と「リスク」の源泉

旧耐震マンションの特性を理解するには、まずその背景を知ることが重要です。多くの旧耐震マンションが建てられたのは、日本の高度経済成長期。都市部への人口集中が進み、利便性の高いエリアから住宅開発が盛んに行われました。そのため、現在の視点で見ても駅からのアクセスが良く、周辺環境が整った「一等地」に建っているケースが多いのです。これが、旧耐震マンションが持つ最大の「価値の源泉」と言えるでしょう。

一方で、「リスク」の源泉は、その名の通り耐震基準にあります。

  • 旧耐震基準(1981年5月31日まで):震度5強程度の揺れでも倒壊しない構造基準。
  • 新耐震基準(1981年6月1日から):震度6強から7に達する大規模な地震でも倒壊・崩壊しない構造基準。


この基準の違いが、金融機関の融資姿勢や購入者の心理に大きく影響します。しかし、重要なのは「旧耐震=危険」と短絡的に結論づけるのではなく、個々の物件が持つポテンシャルとリスクを多角的に評価することです。立地の良さを活かせるか、管理状態はどうか、将来的な建て替えの可能性はあるか。これらの要素を総合的に判断することが、売却成功の鍵となります。

【売却編】旧耐震マンションの資産価値を左右する3つの重要ポイント

旧耐震マンションを売却する際、その成否を分けるのは物件の「管理状態」「融資の可否」「将来性」の3つです。これらを事前に把握し、売却戦略に活かすことが極めて重要になります。

① 管理状況:修繕積立金と長期修繕計画の読み解き方

建物の寿命は、管理の質に大きく左右されます。特に旧耐震マンションでは、管理状態が資産価値そのものと言っても過言ではありません。チェックすべきは「マンションの規模」と「お金の流れ」です。

・マンションの規模
一般的に、総戸数が100戸を超えるような大規模マンションは、スケールメリットを活かして安定した管理運営ができている傾向があります。一方、総戸数が20~30戸程度の小規模マンションは、一戸あたりの修繕積立金の負担が大きくなりやすく、資金計画に無理が生じているケースも散見されます。

・修繕積立金の適正水準
「修繕積立金が安いからお得」と考えるのは早計です。特に築年数が古い小規模マンションで積立金が月額1万円未満など、極端に安い場合は注意が必要です。これは、将来の大規模修繕を賄う資金が不足しているサインかもしれません。資金不足が発覚した場合、売却直前に多額の一時金徴収が決議されるリスクもあります。
逆に、月々の支払いが3万円、4万円と高額になっている場合は、購入後のランニングコストが敬遠され、買い手がつきにくくなる可能性があります。

プロの視点では、単に金額を見るだけでなく、「長期修繕計画書」と「総会議事録」を徹底的に読み込みます。計画通りに修繕が実施されているか、資金計画に無理はないか、管理組合が機能しているかなど、将来のリスクを洗い出すことが、適正な価格設定と売却戦略の第一歩です。

② 融資の可否:住宅ローンが売却のハードルになる現実

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旧耐震マンション売却における最大のハードルが、住宅ローンの問題です。金融機関によっては、「旧耐震」というだけで融資を不可とするケースも少なくありません。買主の多くは住宅ローンを利用するため、ローンが使えない物件は、購入者の範囲が「現金で購入できる富裕層」などに限定されてしまい、売却の難易度が格段に上がります

ただし、すべての金融機関が門前払いをするわけではありません。

  • 耐震診断の実施:耐震診断を受け、「新耐震基準に適合する」という証明があれば、融資の対象となる場合があります。
  • 耐震補強工事の履歴:過去に適切な補強工事が行われていれば、それを評価する金融機関もあります。
  • 金融機関の選定:メガバンクは厳しくても、信用金庫や一部のネット銀行では柔軟に対応するケースもあります。


売主としては、ご自身の物件が融資を受けられる可能性があるのかを事前に把握しておくことが重要です。私たちMEISA(明紗)のような専門家は、物件の状況に応じて利用可能な金融機関をリサーチし、「この物件は〇〇銀行のローンが利用可能です」といった情報を添えて販売活動を行うことで、買主の不安を解消し、円滑な売却をサポートします。

③ 将来性:建て替えは「負債」か「金の卵」

立地が良い旧耐震マンションには、常に「建て替え」の可能性がつきまといます。これは、売主にとっても買主にとっても、大きな判断材料となります。

建て替えは、最新設備を備えた新築マンションに生まれ変わるという大きなメリットがある一方、多額の自己負担や、数年にわたる仮住まいが必要になるというデメリットも伴います。

建て替えのポテンシャルを判断する上でプロが見るポイントは、「容積率」です。現在の建物が、法定制限いっぱいの容積率を使って建てられている場合、建て替えても床面積を増やすことができず、各所有者の負担が大きくなります。逆に、容積率に余裕があれば、建て替えによって生まれた余剰住戸を販売し、その利益を建設費に充当できるため、自己負担を抑えられる可能性があります。

売却活動を始める前に、管理組合で建て替えの議論がどの程度進んでいるのかを「総会議事録」で確認し、その情報を正確に買主に伝えることが、後のトラブルを防ぐ上で不可欠です。

【購入編】後悔しない!旧耐震マンション選びのチェックリスト

旧耐震マンションは、リスクを正しく理解し、ポイントを押さえて選べば、非常に魅力的な選択肢となり得ます。購入を検討する際は、以下の点を必ずチェックしましょう。

① 建物の物理的な状態とリフォームの自由度

まず、耐震診断や補強工事の履歴を確認するのは基本です。それに加え、リノベーションを前提に考えているなら、「どこまで手を入れて良いのか」という物理的な制約を把握することが重要です。


特に給排水管は、専有部内のものであっても、コンクリートに埋設されていて交換が困難な場合があります。配管の更新履歴や、交換の可否は、将来のメンテナンスコストに直結するため、必ず確認すべき項目です。

② 共用部の設備と利便性

現代のマンションでは当たり前の設備が、旧耐震マンションには備わっていないことが多くあります。


  • オートロックの有無:セキュリティを重視する方には必須の項目です。
  • 24時間ゴミ出し:生活の利便性を大きく左右します。
  • エレベーターの有無とサイズ:高層階の場合は特に重要です。
  • 駐車場の形式:平置きか、維持費のかかる機械式駐車場か。


これらの設備は、後から追加することが難しいものがほとんどです。ご自身のライフスタイルと照らし合わせ、どこまで許容できるかを明確にしておきましょう。

③ 管理組合の健全性

これは売却時と同様に、購入時にも最も重要なポイントです。管理費や修繕積立金の滞納状況、長期修繕計画の具体性、総会の開催頻度や議事録の内容などを確認し、住民の管理意識が高いかどうかを見極める必要があります。健全な管理組合は、物件の資産価値を維持・向上させる上で何よりの財産です。

MEISA(明紗)が提供する不動産売却サービス

不動産の売却を検討する際、「どのように売ればよいのか」「信頼できる相談先はあるのか」と悩む方は少なくありません。そうした不安を解消するために、私たちはお客様の大切な資産に寄り添った売却支援を行っています。住宅、マンション、土地、商業施設など、それぞれの不動産が持つ特性を理解し、的確な対応と経験に基づいた判断でサポートいたします。

専門的な査定と価格根拠の明示

査定では、周辺の取引実績や地価動向はもちろんのこと、物件の状態、立地条件、法的制限なども加味して詳細に調査を行います。また、AIを活用した客観的な価格分析を導入しており、「なぜこの価格になるのか」をしっかり説明できる体制を整えています。
単なる相場感に頼らず、納得できる根拠ある査定価格を提示することを大切にしています。

仲介と即時買取の柔軟な対応

売却方法についても、お客様のご事情に応じて仲介と即時買取の両方に対応しています。


「時間をかけてでも高く売りたい」といったケースでは、広告や交渉を通じた仲介売却を。
「できるだけ早く現金化したい」「誰にも知られず売却したい」といったご希望には、当社による即時買取をご提案可能です。


柔軟に対応できる仕組みがあることで、お客様にとって最善の選択肢を一緒に考えることができます。

少数精鋭体制による一貫したサポート

不動産の売却は、案件ごとに状況が異なるため、柔軟かつ的確な対応が求められます。当社では最初の相談から成約まで、経験豊富な担当者が一貫して対応し、安心して任せていただけるよう努めています。


担当者が変わらず、スピーディで丁寧なやり取りが可能な点も、多くのお客様から評価をいただいています。


どのような不動産であっても、それぞれに特有の事情や条件があります。複雑な条件や個別の事情にしっかり寄り添いながら、確実な売却につなげるサポートを提供しています。

まとめ

旧耐震マンションは、築年数が古いというだけで一括りに評価できるものではありません。一等地という揺るぎない「立地価値」を持つ一方で、管理状態や将来性によって資産価値が大きく変動する、非常に個別性の高い不動産です。

売却を成功させるためには、今回ご紹介した「管理状況」「融資の可否」「将来性」といったポイントを深く理解し、物件の強みと弱みを正確に把握した上で、適切な売却戦略を立てることが不可欠です。しかし、これらの専門的な調査や判断を個人で行うには、多大な時間と労力がかかります。

旧耐震マンションの売却・購入で後悔しないためには、その物件の特性を熟知し、あらゆる可能性を検討できるプロフェッショナルのサポートが欠かせません。信頼できるパートナーを見つけることが、大切な資産の価値を最大化するための最も確実な一歩となるでしょう。

合同会社明紗は、旧耐震マンションを含むあらゆる不動産の売却に対応しており、即時買取と仲介の両軸で柔軟な対応を行っています。AIを用いた客観的な価格算出や、経験豊富な担当者による一貫したサポートによって、複雑な案件でも安心してお任せいただける体制を整えています。

旧耐震マンションの売却をご検討の方は、まずはご所有の物件が持つ本当の価値と可能性を、私たちと一緒に探ることから始めてみてはいかがでしょうか。MEISA(明紗)が、お客様の大切な資産の売却を全力でサポートいたします。

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MEISA 明紗 - 不動産売却サポート


本記事が、不動産売却をご検討中の皆様のお役に立てれば幸いです。

  • MEISA 明紗は、千葉県流山市を拠点におく不動産会社です。

土地・古屋付土地・収益物件・事業用不動産に特化した売却サポートを行っています。

売却仲介と買取、2つの選択肢をご用意し、売却価格の根拠から市場環境まで、判断に必要な情報を分かりやすくご説明いたします。

市場の最前線で日々、様々な売却ケースに向き合う中で得られた知見を、今後も定期的に発信してまいります。

売却に関する様々なご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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