解体費用がない古家付き土地の売却、無理な「更地渡し」は危険!安全に売るための最適解とは?

query_builder 2025/10/05
不動産売却不動産関連知識
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ご両親から大切な不動産を相続されたものの、古い家を前に、どうすれば良いか途方に暮れてはいませんか?


「古家は解体して更地にした方が高く売れる」という話を耳にする一方で、いざ見積もりを取ってみると、200万円近い解体費用に驚き、自己資金での捻出は難しい…と頭を悩ませていらっしゃるかもしれません。


さらに、不動産会社に相談してみると、「手付金で解体できますよ!」と提案されることもあれば、「リスクが高いので古家付きのまま売りましょう」と言われることもあり、一体誰の言葉を信じれば良いのか、混乱されている方も少なくないでしょう。


この記事は、まさにそんなあなたのためのものです。解体費用がないという現実的な制約の中で、不動産売却を成功させるための最も安全で賢明な道筋を、専門家の視点から具体的にお示しします。


読み終える頃には、あなたはご自身の状況に最適な売却方法を自信を持って選択できるようになっているはずです。

「解体すれば高く売れる」は本当?資金がない時に潜む“解体更地渡し”の大きな罠

まず、不動産業界でよく言われる「土地を売るなら更地にした方が良い」というセオリーについて考えてみましょう。


確かに、買主の視点に立てば、購入後すぐに新築工事に取り掛かれる更地は魅力的です。購入後に解体費用や手間がかからないため、買い手がつきやすく、結果的に高値での売却に繋がる可能性があるのは事実です。


しかし、このセオリーには「売主が自己資金で問題なく解体できる場合」という、非常に重要な大前提があります。もし、あなたが「解体費用がない」という状況なのであれば、このセオリーを鵜呑みにするのは大変危険です。

「手付金で解体」という甘い言葉のリスク

不動産会社の中には、「買主様からいただく手付金で解体費用を賄えるので大丈夫ですよ」と提案してくるところもあります。


一見すると、自己資金を使わずに更地渡しが実現できる、真っ当な解決策に聞こえるかもしれません。しかし、この方法は、売買取引全体を非常に複雑にし、売主であるあなたを大きなリスクに晒す可能性があるのです。


なぜなら、売買契約が結ばれてから、最終的に物件を引き渡すまでの間には、いくつものステップがあり、そのどれか一つでも躓けば、契約そのものが白紙に戻ってしまう可能性があるからです。


もし、あなたが手付金を使ってすでに建物を解体してしまった後に契約が白紙になったら、一体どうなるでしょうか?次の章では、このリスクの正体を具体的に解き明かしていきます。

プロが時系列で解説!資金ゼロで「解体更地渡し」を選ぶと、引渡しが半年以上かかる理由

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「手付金で解体する」という条件で売買契約を結んだ場合、取引の流れは通常の売却よりも格段に複雑で長くなります。ここでは、その具体的な流れと、各段階に潜むリスクを時系列で見ていきましょう。


一般的な不動産売買の流れが「売買契約 → 決済・引渡し」と比較的シンプルな一方、資金ゼロでの解体更地渡しは、以下のような複雑なステップを踏むことになります。


  1. 売買契約・手付金受領
    まず買主と売買契約を結び、手付金を受け取ります。しかし、このお金はまだ自由には使えません。
  2. 買主のローン本審査承認(約1ヶ月)
    買主が住宅ローンを利用する場合、契約後に金融機関の本審査が行われます。この審査が無事に承認されて、初めて契約が確定的に有効となります。万が一、ここで審査が否決されれば、契約は「白紙解除」となり、受け取った手付金は全額買主に返還しなければなりません。
  3. 境界確定測量の実施(約2〜3ヶ月)
    ローン承認後、土地の境界を明確にするための「境界確定測量」を行います。隣地の所有者との立会いが必要となり、これがスムーズに進まないケースも少なくありません。隣地の所有者と連絡が取れなかったり、境界の主張が食い違ったりすると、この段階で数ヶ月以上停滞することも。これもまた、契約解除の原因になり得ます。
  4. 建物解体・滅失登記(約1ヶ月)
    境界が確定して初めて、建物の解体工事に着手できます。解体が終わったら、法務局で建物がなくなったことを示す「建物滅失登記」を申請します。
  5. 決済・引渡し
    これらすべてのステップが完了して、ようやく残代金の決済と土地の引渡しの日を迎えることができます。


この流れを見ていただくと分かる通り、売買契約から引渡しまで、順調に進んでも4〜5ヶ月、トラブルがあれば半年以上かかってしまうことも珍しくありません。


「引渡しが半年も先」という条件は、買主にとって大きな不安材料です。その間に金利が変動するリスクや、もっと良い物件が出てくる可能性もあるため、敬遠されがちになり、結果として「売れない土地」になってしまうリスクが高まるのです。


そして最大のリスクは、契約が途中で白紙解除になった場合です。もし境界確定測量まで進んでいれば、その費用(数十万円)はあなたの負担となります。手付金は返還しなければならないため、売却が成立しなかったにもかかわらず、出費だけが残ってしまうという最悪の事態も考えられるのです。

【結論】解体費用がないなら「古家付き売却」が賢明な選択。安心して売るための3つのコツ

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ここまで見てきたリスクを考慮すると、解体費用を自己資金で用意することが難しい場合は、無理をせず「古家付き」のまま売却するのが、最も安全で賢明な選択と言えます。


取引の流れがシンプルになり、契約から1〜2ヶ月程度で決済・引渡しまで完了できるため、契約解除のリスクを大幅に減らすことができます。ここでは、古家付きで安心して売却するための3つのコツをご紹介します。

コツ1:物件の状況を正直に、正確に伝える

「こんな欠点を伝えたら売れないのでは…」と不安になるかもしれませんが、建物の傾き、雨漏り、設備の不具合といったマイナス情報(瑕疵)は、絶対に隠してはいけません。


事前に「告知書」という書面で買主に正確に伝えることで、引渡し後の「契約不適合責任」を問われるトラブルを防ぐことができます。「この家は現状のままで、修繕などの責任は負いません」ということを双方が納得した上で契約することが、スムーズな取引の鍵です。

コツ2:解体費用を「価格」で買主に還元する

古家付きで売却する場合、買主が解体費用を負担することになります。そのため、その負担分をあらかじめ売却価格から差し引いて設定するのが一般的です。


例えば、流山市の木造住宅の解体費用相場が約150万円だとすれば、周辺の更地の売却相場から150万円を引いた価格を基準に設定します。


これにより、買主は「解体費用分が安くなっている」と納得しやすくなり、価格交渉もスムーズに進む傾向があります。

コツ3:「古家付き」を求める買主をターゲットにする

すべての買主が更地を求めているわけではありません。中には、次のような買主も存在します。


  • 不動産買取業者・建売業者:プロの業者は、自社で安く解体できるノウハウを持っているため、古家付きの状態でも積極的に購入を検討します。スピーディーな売却を望む場合に最適な相手です。
  • リノベーション希望の個人:古い家の趣を活かして、自分好みにリノベーションして住みたいと考える層もいます。物件の状態によっては、魅力的な選択肢となり得ます。

このように、ターゲットを明確にすることで、「古家付き」という条件が不利に働くことなく、むしろ適切な買主とのマッチングに繋がるのです。

その提案、本当にあなたのため?後悔しない不動産会社を見抜く「たった一つの質問」

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ここまで読んでいただき、「自分の場合は古家付きで売る方が良さそうだ」と感じられたかもしれません。しかし、最も重要なのは、この判断を一人で下すのではなく、あなたの状況を深く理解し、最適な戦略を共に考えてくれるプロのパートナーを見つけることです。


では、どうすれば信頼できる不動産会社を見極められるのでしょうか。様々な会社と面談する際に、ぜひこの「たった一つの質問」をしてみてください。


「もし、仲介で一定期間売れなかった場合、御社で買い取っていただくことは可能ですか?」


この質問には、会社の姿勢を見極めるための重要な意味が込められています。 不動産会社の売却方法には、広く買主を探す「仲介(利益の太刀)」と、不動産会社自身が買主となる「買取(決着の太刀)」の二つの選択肢があります。


売主の利益を最大化する可能性がある「仲介」と、スピーディーかつ確実に現金化できる「買取」。この両方の選択肢を同じ熱量で扱える会社は、売主の状況に応じて、どちらのメリット・デメリットも公平に説明し、最適な提案をしてくれる真のプロフェッショナルである可能性が高いのです。


もし、この質問に対して「うちは仲介専門なので…」と歯切れの悪い回答だったり、安易に「大丈夫です、仲介で必ず売れますから!」と根拠のない自信だけを示したりする会社は、少し注意が必要かもしれません。


あなたの「資金がない」「早く売りたい」といった本当の想いを深くヒアリングし、仲介と買取、両方の道を照らしながら、あなただけの売却地図を一緒に描いてくれる。そんなナビゲーターのような存在こそ、あなたが選ぶべきパートナーです。

まとめ|最適な売却方法は、あなたの状況の中に答えがある

今回は、解体費用がない場合の古家付き土地の売却について解説しました。


  • 資金がない状況で無理に「解体更地渡し」を選ぶと、取引が長期化・複雑化し、契約解除のリスクが高まる。
  • 安全かつ確実な売却を目指すなら、「古家付き」での売却が賢明な選択肢である。
  • 成功の鍵は、仲介と買取の両方の視点を持ち、あなたの状況に寄り添って最適な戦略を共に考えてくれる「ナビゲーター」のような不動産会社を選ぶこと。

不動産売却には、唯一絶対の正解はありません。あなたのご状況、そして何を最も大切にしたいかによって、最適な答えは変わります。その答えを、どうか一人で抱え込まないでください。


あなたの状況を深く理解し、仲介と買取という二つの視点から最適な地図を一緒に描くこと。それが私たちの考える「売却ナビゲーション」です。


流山市の不動産売却で、もしあなたが道に迷われているのなら、まずはMEISAの無料「売却ナビ診断」で、あなたのための最適な一歩を一緒に見つけませんか?私たちは、あなたの心に寄り添う最高の伴走者であることをお約束します。

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MEISA 明紗 - 不動産売却サポート


本記事が、不動産売却をご検討中の皆様のお役に立てれば幸いです。

  • MEISA 明紗は、千葉県流山市を拠点におく不動産会社です。

土地・古屋付土地・収益物件・事業用不動産に特化した売却サポートを行っています。

売却仲介と買取、2つの選択肢をご用意し、売却価格の根拠から市場環境まで、判断に必要な情報を分かりやすくご説明いたします。

市場の最前線で日々、様々な売却ケースに向き合う中で得られた知見を、今後も定期的に発信してまいります。

売却に関する様々なご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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