【プロが警告】仲介手数料無料の落とし穴!知らないと損する不動産売却の真実

query_builder 2023/11/06
不動産売却
囲い込み - 不動産業者の背信行為と仲介手数料無料の裏に潜む事実を解説

📢 「仲介手数料無料」「手数料半額」

最近、こんな広告をよく目にしませんか?


不動産売却は人生の一大イベントです。多くの方が、少しでも有利な条件で売却したいと考えるのは当然です。

しかし、20年以上の不動産取引経験から言えることは、「仲介手数料無料」という甘い言葉の裏に、大きな落とし穴が潜んでいるということです。


実際に、手数料無料を謳う不動産会社と取引した売主が、本来得られたはずの数百万円の利益を逃してしまうケースを、私は数多く見てきました。なぜこのようなことが起こるのか?その真相と対策をプロの視点からお伝えします。


この記事では、以下の内容について詳しく解説していきます。

・仲介手数料無料の裏側にある収益構造
・不動産業界の闇「囲い込み」の実態
・あなたの物件が適正価格で売却できているか確認する方法
・安全な不動産取引のためのチェックポイント


仲介手数料無料の真実 - 業界の裏側を暴く

不動産業界で増加している「仲介手数料無料」のサービス。一見、売主にとって大きなメリットに見えますが、なぜ無料で提供できるのでしょうか?

不動産会社はなぜ「無料」を実現できるのか

通常、不動産売買の仲介手数料は、売主・買主それぞれから物件価格の3%(税別)+6万円を上限として受け取ることができます。例えば、3,000万円の物件であれば、売主側からの手数料は最大96万円(税別)となります。


しかし、「手数料無料」を謳う業者は、以下のような方法で収益を確保しています。

1.買主からの手数料で補填
・売主側の手数料を無料にする代わりに、買主から最大限の手数料を受け取る
・買主の負担が大きくなるため、その分の値引き交渉が発生しやすい
・業者は手数料を支払う買主側の利益を優先する傾向が強まる
・結果として、売主よりも買主の立場に立った交渉を行いやすい

2.自社への物件情報の囲い込み
・他社への物件情報の公開を制限
・自社の買主のみを優先して案内
・双方の仲介手数料を独占的に得ることを目指す

不動産業界の闇「囲い込み」の実態

見出しのコピー (2)

不動産業界には「囲い込み」と呼ばれる問題行為が存在します。これは、仲介手数料無料や半額を謳う業者に特に多く見られる傾向にあります。

「囲い込み」とは何か?

囲い込みとは、不動産会社が専任媒介契約や専属専任媒介契約を結んだ物件を、実質的に自社だけで扱い、他社との情報共有を制限する行為です。


法律上、これらの契約では指定流通機構(レインズ)への登録が義務付けられていますが、以下のような方法で実質的な囲い込みが行われています。

・物件情報の登録を意図的に遅らせる
・内覧可能日を制限する
・「商談中」という理由で他社からの問い合わせを断る
・物件の魅力が伝わりにくい写真や説明で登録する

なぜ「囲い込み」が問題なのか?

🔍 市場競争の制限
・より良い条件の買主との出会いを逃す
・適正な市場価格が形成されにくい
・売却までの時間が長期化するリスク

💰 売主の不利益
・本来得られたはずの高値売却の機会を失う
・買主候補が限定され、価格交渉で不利になりやすい
・業者都合の値下げ提案を受けやすい

📊 具体的な事例
都内のある中古マンションで、仲介手数料無料・専任媒介契約を結んだケース
・当初査定額:4,500万円
・3ヶ月間、他社からの問い合わせはすべて「商談中」として対応
・結果的に自社客への値引き交渉で4,000万円で売却
・手数料135万円は確かに無料になったものの、実質的な損失は365万円

このような囲い込みは、不動産取引の健全な市場原理を歪める行為であり、最終的に売主に大きな不利益をもたらす可能性が高いのです。


次の章では、このような囲い込みを見抜く具体的な方法についてご説明します。

賢い売主が実践する囲い込みの見抜き方

HOW

仲介手数料無料を謳う不動産会社との取引や、囲い込みのリスクから身を守るためには、具体的なチェック方法を知っておくことが重要です。

ここでは、実務経験から得た効果的な確認方法をご紹介します。

契約前の確認ポイント

✅ 媒介契約の内容を精査
・専任または専属専任媒介契約を求められた場合、その理由を具体的に確認
・契約期間は標準的な3ヶ月以内か
・更新条件や解約条件は明確か

✅ 営業トークのチェック
・「自社に買付け希望者が多数いる」という説明に要注意
・「すぐに売れる」という断言的な表現への警戒
・他社への情報開示に消極的な態度が見られないか

契約後の囲い込みチェック方法

実際に囲い込みが行われていないか、以下の方法で確認できます。


①他社へのヒアリング
・信頼できる不動産会社に物件の流通状況を確認
・レインズ(不動産流通機構)への登録状況をチェック
・適切な価格での登録がされているか確認

②覆面調査の実施
・知人や親族に依頼し、購入希望者を装って問い合わせ
・物件の住所と価格を伝えて案内可能か確認
・以下のような回答には要注意
 「すでに商談中」と即答
 「内覧は来週以降」と先延ばし
 「値下げ交渉可能」と安易に提案

問題が見つかった場合の対処法

🔔 問題発覚時の対応手順
・不動産会社への書面での改善要求
・改善が見られない場合は、契約解除を検討
・必要に応じて、宅地建物取引業協会や全日本不動産協会への相談

⚠️ 契約解除の判断ポイント
・レインズへの登録遅延
・他社からの問い合わせ拒否
・不当な値下げ要求
・買主との接触機会の制限

安全な不動産売却のための実践ポイント

ここまで、仲介手数料無料の裏側と囲い込みの問題について解説してきました。最後に、トラブルを避け、適正価格で売却するためのポイントをまとめます。

売主が得をする不動産会社の選び方

✅ 信頼できる不動産会社の特徴
・仲介手数料の説明が明確で、無理な無料化を推さない
・近隣相場や市場動向の具体的なデータを示せる
・売却までのプロセスを分かりやすく説明できる
・他社との情報共有に積極的な姿勢がある

❌ 要注意な営業トーク
・「すぐに売れます」という安易な約束
・「うちだけに任せてください」という囲い込み意図
・高額査定で専任媒介契約を急かす
・手数料無料を過度に強調

安全な売却のためのチェックリスト

チェックリスト

📋 契約前の確認事項
□ 複数の不動産会社で査定を受ける
□ 各社の媒介契約の種類と内容を比較
□ 手数料体系を詳しく確認
□ 過去の売却実績のデータを確認


📋 契約後の管理ポイント
□ レインズへの登録状況を定期的に確認
□ 他社からの問い合わせ状況を把握
□ 広告出稿状況をチェック
□ 内覧や購入希望者の反応を詳しく聞く

最後に

不動産売却では、一見お得に見える「仲介手数料無料」よりも、適正な手数料で確実に高値売却を実現する方が、最終的な利益は大きくなります。


実際の売却金額 - 仲介手数料 = 手取り額


という単純な計算ではなく、


市場適正価格での売却 - 適正な仲介手数料 > 値引き販売 + 手数料無料


という視点で考えることが重要です。


信頼できる不動産会社と組んで、透明性の高い取引を行うことが、安全で確実な売却への近道となります。売主の皆様が、この記事の内容を参考に、賢明な選択をされることを願っています。

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本記事が、不動産売却をご検討中の皆様のお役に立てれば幸いです。


MEISA 明紗は、千葉県流山市を拠点におく不動産会社です。

土地・古屋付土地・収益物件・事業用不動産に特化した売却サポートを行っています。

売却仲介と買取、2つの選択肢をご用意し、売却価格の根拠から市場環境まで、判断に必要な情報を分かりやすくご説明いたします。


市場の最前線で日々、様々な売却ケースに向き合う中で得られた知見を、今後も定期的に発信してまいります。

売却に関する様々なご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。



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