【プロが解説】不動産価格を無料で調べる2つの方法|信頼できる相場の見方とコツ

query_builder 2022/11/21
不動産関連知識
不動産見積もりは自分でできる - 自ら不動産査定を行う方法を解説します

「この物件、本当に適正価格なのだろうか?」
「相場より高すぎないか、損をしないだろうか?」


不動産購入で誰もが抱くこの不安。3,000万円、5,000万円という大きな買い物だけに、慎重にならざるを得ません。
実は、あなたの不安を解消してくれる "信頼できる無料ツール" が存在するのをご存知でしょうか?


本記事では、私も実務で活用している以下の2つの無料サービスの具体的な使い方をお伝えします:

✅ 国土交通省「不動産取引価格情報検索」
✅ 不動産流通機構「レインズ・マーケット・インフォメーション」

これらは国や公的機関が運営する 実取引データに基づくサービス。不動産のプロですら、日々の業務で活用している情報源です。


この記事を読めば、不動産価格の「相場観」が掴め、適正価格かどうかの判断材料が手に入ります。さらに、不動産会社との交渉時にも、より自信を持って話を進められるようになるでしょう。
それでは、具体的な活用法を見ていきましょう。


不動産取引価格情報検索システムの使い方

システムの特徴

国土交通省が運営する「不動産取引価格情報検索」は、実際に行われた取引価格を調べられる無料サービスです。


不動産取引価格情報検索で分かること
・実際の取引価格
・取引時期
・土地の形状・面積
・建物の用途・構造
・前面道路の状況
・最寄り駅までの距離

信頼性とデータの特徴

直近の取引事例を含む 実取引データ に基づいているため、相場を知る上で非常に信頼性が高い情報源です。ただし、以下の点には注意が必要です。

🔍 データ収集の仕組み
・アンケートによる情報収集のため、回答率は約17%。
・すべての取引が網羅されているわけではありません。

取引の詳細な場所(番地)は表示されませんが、町名レベルでの価格相場を把握できます。

具体的な使い方

1.システムへのアクセス
・「不動産取引価格情報検索」でWeb検索
・または https://www.land.mlit.go.jp/webland/ に直接アクセス

2.効果的な検索方法
・地域を指定(都道府県→市区町村→町名)
・取引時期を設定(直近1年がおすすめ)
・物件種類を選択(土地、建物付土地、マンション等)
・面積や価格帯で絞り込み

プロならではの活用テクニック

・周辺相場を見る際は、半径500m程度の範囲で検索
・新築マンションの場合、同じ地域の中古マンション価格も参考に
・取引時期は四半期ごとに区切って傾向を分析

レインズ・マーケット・インフォメーションで最新相場を把握

システムの特徴と強み

レインズ(REINS)は、不動産のプロが日々使用している物件情報データベースです。その一般公開版である「レインズ・マーケット・インフォメーション」では、以下のような貴重な情報が無料で入手できます。


✅ リアルタイムに近い相場情報
・月次で更新される最新の取引データ
・地域ごとの価格動向
・マンション・戸建ての成約事例

✅ 取引データの信頼性
・宅建業者間の実取引に基づくデータ
・プロが使用する情報源
・客観的な市場分析

活用のポイント

1. 相場トレンドの把握
・成約価格の推移をグラフで確認
・エリアごとの取引動向を分析
・物件種別による価格差を比較

2. 効果的な検索方法
・トップページから地域を選択
・物件種別(マンション・戸建て等)を指定
・価格帯や面積で絞り込み
・成約事例一覧を表示

注意すべきポイント

⚠️ データの特性を理解する
・全取引の約11%程度のデータ
・取引の少ない地域はデータが限定的
・新築物件は含まれないケースも

プロが教える活用テクニック

1.エリア比較による判断
・隣接地域との価格差を確認
・同じ路線の駅間での比較
・類似環境エリアとの比較

2.価格変動の読み取り
・3ヶ月ごとの推移確認
・季節変動の考慮
・取引件数との相関チェック

プロが教える!正確な価格把握のための総合活用法

2

両システムを組み合わせた相場分析

不動産の適正価格を把握するには、両システムを相互補完的に活用することがポイントです。


使い分けのコツ
不動産取引価格情報検索
・過去の取引事例を広く収集
・エリアの大まかな相場把握
・取引価格の分布確認
レインズ・マーケット・インフォメーショ
・最新の市場動向チェック
・より詳細な取引情報の確認
・価格トレンドの分析

より正確な価格把握のための3ステップ

1. 基本情報の収集
・両システムで対象エリアの相場を確認
・過去1年程度の取引事例をリストアップ
・価格の上限・下限を把握

2. 個別要因の考慮
🏠 物件ごとの価格変動要因
・日当たり、通風の状況
・道路からの出入りのしやすさ
・周辺の生活利便施設
・建物の管理状態
・リフォーム履歴

3. 最新の市場動向反映
・地域の開発計画の有無
・新規物件の販売状況
・周辺の取引事例件数の変化

最終的な判断のために

不動産価格には、オンラインツールでは把握しきれない要素も多く存在します。そのため、以下の対応もお勧めします。

複数の不動産会社に相談
・査定額の比較
・地域特有の価格変動要因の確認
・市場性の評価

現地での情報収集
・実際の住環境の確認
・周辺施設の利便性チェック
・地域住民の評判


専門家への相談
・不動産鑑定士の意見
・税理士(投資目的の場合)

まとめ:適正価格把握のためのチェックリスト

✅ 両システムで基本的な相場を確認
✅ 地域特性や個別要因を考慮
✅ 最新の市場動向を反映
✅ 専門家の意見を参考に
✅ 総合的な判断を行う


これらのステップを踏むことで、より正確な不動産価格の把握が可能になります。ただし、相場はあくまでも参考値。

最終的な取引価格は、売主と買主の合意によって決定されることを忘れずに。

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MEISA 明紗 - 不動産売却サポート


本記事が、不動産売却をご検討中の皆様のお役に立てれば幸いです。

MEISA 明紗は、千葉県流山市を拠点におく不動産会社です。

土地・古屋付土地・収益物件・事業用不動産に特化した売却サポートを行っています。

売却仲介と買取、2つの選択肢をご用意し、売却価格の根拠から市場環境まで、判断に必要な情報を分かりやすくご説明いたします。

市場の最前線で日々、様々な売却ケースに向き合う中で得られた知見を、今後も定期的に発信してまいります。

売却に関する様々なご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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