その実家、売ったらいくら税金?カギは「親がいくらで買ったか」【流山市】
相続した不動産を売ると、その利益に税金(譲渡所得税)がかかります。これは、相続したときにかかる相続税とは別の税金です。利益は「売れた金額 −(取得費 + 譲渡費用)」で計算され、高く売れるほど、税金も大きくなります。
ここで「取得費」は、あなたが相続したときの評価額ではなく、親(被相続人)が昔いくらで買ったかをそのまま引き継ぎます(所得税法60条)。親が安く買っていたり、購入額が分からなかったりすると、利益が大きく計算され、税金もふくらみます。だからこそ、売り出す前に親御さんの購入時の書類と申告履歴を確かめておくことが、手元に残るお金を守る最初の一手になります。
この記事でわかること
- 相続した家の譲渡所得税が「何で」決まるのか
- 買った値段が分からないときに起きること(概算取得費5%)
- 親の買い替え特例が、なぜ高額課税につながるのか
- 使える特例(3000万円控除・空き家特例・取得費加算)の入口
- 売り出す前に確かめておく、具体的な一歩
相続した実家の押し入れから、古い権利証は出てきました。けれど、親御さんがいくらで買ったのかを示す売買契約書も、領収書も、見当たらない。いつ、いくらで手に入れた家なのか。それを知る人は、もう誰もいない。
その「分からない」が、手元に残るお金を大きく左右します。「8,000万円で売れても、税金でごっそり持っていかれるのでは」。そんな不安から、相談のテーブルに着くこと自体をためらう方は、流山市でも少なくありません。けれど、相続した家の税金は、こわがって動かないより、仕組みを知って確かめたほうが、ずっと小さくできることがあります。順番に見ていきましょう。
相続した家の税金は、何で決まるのか?
結論:相続した家の譲渡所得税は、「取得費(買った値段)」と「取得の時期」を、親(被相続人)からそのまま引き継いで計算します。根拠は所得税法60条です(国税庁タックスアンサー No.3270)。
譲渡所得税は、ざっくり「売った金額 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除」に税率をかけて計算します。ここで多くの方が誤解されるのが、取得費です。
相続した家の取得費は、「あなたが相続したときの評価額」ではありません。親御さんが買ったときの購入代金と購入手数料です。取得の時期も、親御さんが買った時を引き継ぎます。
このため、相続してすぐ売っても、親御さんが長く持っていた家なら「長期譲渡」になります。また、親の購入額が分からないと、利益が大きく出たと計算されてしまうのです。
「いくらで買ったか分からない」と、どうなる?
結論:取得費が分からないときは、売値の5%を取得費とみなして計算します(概算取得費)。実際の取得費が売値の5%より少ないときも同じです(国税庁タックスアンサー No.3258・措法31条の4)。
たとえば8,000万円で売れた家の購入額が分からないと、取得費は5%の400万円。差し引き7,600万円ほどが利益とみなされ、ここに税金がかかります。本当は数千万円で買っていたとしても、書類で示せなければ、原則5%です。
つまり、親御さんの売買契約書・領収書が一枚あるかないかで、手取りが数百万円変わることがあります。これは脅しではなく、先に探しておけば対処できる話です。
確かめる順番は、こうです。
- 親御さんの自宅に、購入時の売買契約書・重要事項説明書・領収書が残っていないか
- 購入時の住宅ローンの金銭消費貸借契約書(借入額から購入額の見当がつくことがあります)
- 当時の通帳・分譲パンフレットなど、金額の手がかりになる資料
「うちはいくらで買ったか分からない」――その状態のまま、まずはご相談ください。流山の現場で、書類探しの当たりの付け方からお手伝いします。
査定も相談も無料です。
親が「買い替え特例」を使っていたら、なぜ高額課税になる?
結論:親が過去に買い替え特例(課税の繰り延べ)を使っていると、買い換えた家の取得費は「元の安い購入額」を引き継ぎます。売ったときに繰り延べていた利益がまとめて顔を出すため、想像より大きな税額になることがあります(No.3270/買い替え特例)。
親御さんが元気だった頃、一度だけ「この家は昔、住み替えてるんだよ」と言っていた。当時は聞き流したその一言が、売るときになって、数百万円の差になって立ち上がってくる。相続した不動産では、そんなことが起こります。
仕組みを、流山の仮設例で見てみます(数値は説明のための簡略例で、減価償却や諸経費は省いています)。
- 親御さんが昔、流山で土地を1,000万円で購入
- その後値上がりし、5,000万円で売却。本来なら4,000万円の利益
- このとき買い替え特例を使い、自己資金2,000万円を足して7,000万円の自宅へ住み替え。税金は「繰り延べ」て後回しに
- 月日が流れ、相続が発生。相続人が、その家を8,000万円で売却
ここで「7,000万円の家が8,000万円で売れたから利益は1,000万円」と思うと、つまずきます。買い替え特例で繰り延べた分、引き継ぐ取得費は当初の購入額ベース(この例ではおよそ3,000万円)。すると利益は約5,000万円として計算されうるのです。
繰り延べは「免除」ではなく「先送り」です。送られた税金は、売る人のところで顔を出します。だからこそ、親御さんが買い替えをしていたかは、売る前に確かめたい一点です。確定申告の控えが残っていれば、ここで分かることがあります。
所有期間で税率はどう変わる?(長期・短期)
結論:売った年の1月1日時点で、所有期間が5年超なら長期で20.315%、5年以下なら短期で39.63%です。所有期間は親(被相続人)の取得時から数えます(国税庁タックスアンサー No.3208・No.3211/措法31・32)。
税率の内訳は、次のとおりです。
- 長期譲渡所得:所得税15% + 住民税5% + 復興特別所得税(所得税分の2.1%)=合計20.315%
- 短期譲渡所得:所得税30% + 住民税9% + 復興特別所得税(同2.1%)=合計39.63%
ここで朗報があります。所有期間は親御さんの取得時から引き継ぐため、親が5年を超えて持っていた家なら、相続してすぐ売っても長期になります。多くの相続した実家は、この長期20.315%に当てはまります。短期の高い税率が心配で売却を急げない、というケースは、実はそれほど多くありません。
使える特例は?(3000万円控除・空き家特例・取得費加算)
結論:相続した家の売却で検討できる主な特例は、(1)マイホームの3000万円控除、(2)被相続人の居住用財産(空き家)の3000万円控除、(3)取得費加算の3つです。どれが使えるかは要件次第で、断定はできません。
それぞれの入口を整理します。
- マイホームの3000万円特別控除(No.3302・措法35条1項):自分が住んでいた(住んでいる)家を売るときの特例です。相続した実家に相続人自身が住んでいない場合は、原則これは使えません。混同しやすい点です。
- 被相続人の居住用財産(空き家)の3000万円控除(No.3306・措法35条3項):相続した実家が空き家のとき向けの特例です。昭和56年5月31日以前の建築・区分所有でない・売却代金1億円以下・相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日まで・耐震改修して売るか取り壊して売る、などの要件があります。期間は令和9年(2027年)12月31日までの譲渡が対象です。なお令和6年以降の譲渡で、取得した相続人が3人以上のときは控除が2,000万円までになります。
- 取得費加算の特例(No.3267・措法39):相続税を納めた人が、相続開始の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに売ると、納めた相続税の一部を取得費に加えられます。3年という期限があるため、相続税を払った方は時期も意識したいところです。
特例は併用の可否や細かな要件があり、ここでの説明は入口です。実際に使えるかは、お一人おひとりのご事情で変わります。
相続した不動産が、いくらで売れて手元にいくら残るのか。税金も含めた売却計画を、流山の現場から一緒に整理します。
査定も相談も無料です。
贈与でもらった家を売るときは、相続と違う?
結論:贈与で取得した家でも、取得費・取得の時期は贈与者(親)から引き継ぎます(No.3270)。売却時の譲渡所得の計算は、相続の場合と同じ考え方です。
ただし、「親が生きているうちに贈与でもらう」か「相続まで待つ」かでは、名義を移すときのコストが変わります。
- 登録免許税:相続による移転は固定資産税評価額の0.4%、贈与は2.0%(登録免許税法 別表第一)
- 不動産取得税:相続による取得は非課税、贈与は課税(地方税法73条の7ほか)
また、暦年贈与には注意点があります。相続開始前の一定期間の贈与は、相続税の計算に持ち戻されます(生前贈与加算)。この期間は令和6年(2024年)の贈与から3年→7年へ延長が始まりましたが、段階的です。2026年時点の相続では、実質的に3年のままで、完全な7年化は令和13年(2031年)以降の相続から、というのが現在の姿です。
相続時精算課税を選んでいる場合も、特別控除2,500万円に加えて、令和6年から年110万円の基礎控除が使えるようになりました(No.4103)。ただし、これらは「どちらが得か」を断定できる話ではなく、ご家族の状況次第です。本記事は売却“時”の税金が主題のため、生前対策の深掘りはしません。気になる方は、税理士にご相談ください。
流山の現場から
明紗では、流山市で相続した実家の売却のご相談を、日々お受けしています。最初に、いつもお尋ねするのが、「親御さんが、いつ・いくらで買われたか、分かりますか」。意外に思われるのですが、ここが見えないと、最後に残る手取りが大きく変わるからです。
「もう何十年も前のことだから、書類なんて残っていない」。そう仰る方は、少なくありません。それでも私は、まず親御さんの確定申告の控えや、購入当時の資料を一緒に探すところから動きます。買い替えの繰り延べを使っていたかどうかが、ここで分かることがあるからです。
税金の話は、つい売却の後回しにされがちです。けれど私は、売り出す前にこそ確かめておくべきだと考えています。どの特例が使えるか、最終的な税額がいくらになるかは、お一人おひとりのご事情で変わります。私たちは断定はしません。けれど、「何を確かめれば判断できるか」だけは、はっきりお示しします。そのうえで、税理士や税務署への確認の段取りまで、ご一緒します。
相続した不動産が、いくらで売れて、手元にいくら残るのか。税金も含めた売却計画を、流山の現場から。
査定も相談も無料です。
よくある質問(FAQ)
Q. 相続した家を売ったら、税金はいつ払うのですか?
A. 売った翌年の確定申告(原則2月16日〜3月15日)で申告し、納税します。売却“後”の住民税や社会保険料への影響は、さらにその先に出てきます。翌年の負担については別記事で詳しく整理しています。
Q. 親が買った値段がどうしても分かりません。
A. その場合は概算取得費として売値の5%を取得費にできます(No.3258)。ただし利益が大きく出やすいため、売買契約書・ローンの契約書・当時の通帳など、金額の手がかりを先に探すことをおすすめします。
Q. 相続してすぐ売ると、短期譲渡で税率が高くなりますか?
A. 所有期間は親(被相続人)の取得時から数えます。親が5年を超えて持っていた家なら、相続してすぐ売っても長期譲渡(20.315%)になります。
Q. 相続した実家に、3000万円控除は使えますか?
A. 自分が住んでいない実家には、マイホームの3000万円控除(35条1項)は原則使えません。空き家であれば、要件を満たす場合に空き家特例(35条3項)を検討します。使えるかは個別の要件次第です。
Q. 税額は、この記事で計算できますか?
A. 本記事の数値は仕組みを説明するための目安です。実際の税額は取得費・特例・所有期間などで変わるため、確定的な計算と申告は税理士・税務署にご確認ください。明紗は、売却計画とそのための確認の段取りをお手伝いします。
あわせてお読みください
まとめ
相続した不動産の税金は、次の順番で見ていくと、ぐっと整理できます。
- 取得費も取得時期も、親から引き継ぐ(No.3270)
- 買った値段が分からないと概算取得費5%になり、利益が膨らむ(No.3258)
- 親の買い替え特例があると取得費が遡り、想像より大きな税額になりうる
- 所有期間は親の取得時から。多くの実家は長期20.315%に当てはまる
- 使える特例(3000万円控除・空き家特例・取得費加算)は要件次第。断定はしない
売り出す前のいまが、いちばん選択肢が多い時期です。まずは、親御さんの購入時の書類と申告の控えを探すこと。それが、手元に残るお金を守る最初の一手になります。ご相談は無料です。税金も含めた売却の段取りを、流山の現場からご一緒します。
この記事を書いた人
中山裕章/合同会社明紗 代表
千葉県知事第17957号
流山市・柏市・松戸市・市川市の売却と買取りを、一貫してご担当します。「他社で断られた物件こそ、まずは明紗に」を掲げ、査定根拠の全面開示・最短15営業日決済の体制でご相談をお受けしています。相続した不動産の売却は、税金も含めた全体の段取りが大切です。一軒に、一つの物語を。
※本記事は2026年6月時点の国税庁タックスアンサー・関係法令に基づく一般的な解説です。個別の税額の計算・申告は、税理士または所轄の税務署にご確認ください。
MEISA|無料査定・ご相談
その不動産、いくらで手放せるか。
まずは無料でお調べします。
相続した実家、空き家、古家付きの土地、収益物件まで。買取と仲介の両方から、ご事情に合った方法を中立にご提案します。査定・ご相談は無料、査定の根拠も包み隠さずお見せします。しつこい営業はいたしません。
無料で査定・相談する →お電話でも承ります 090-3692-8253(平日9:00〜17:00)
※お住まいの状況やご希望をうかがったうえで、買取・仲介それぞれの見立てをお伝えします。売却をお約束いただく必要はありません。
運営会社
| 商号 | 合同会社明紗 MEISA G.K. |
|---|---|
| 本社 | 〒270-0137 千葉県流山市市野谷168番地19 ライトガーツェおおたか101 |
| TEL | 090-3692-8253 |
| 事業内容 | 不動産売買(買取・分譲)/不動産仲介(売買)/不動産賃貸/不動産活用の企画・コンサルタント |
| 免許番号 | 千葉県知事(2)第17957号 |
| メール | meta-meisa@memoad.jp |
| URL | https://meisa-estate.com |
NEW
-
2026.07.25
-
2026.07.22流山で古家・空き家・...「他社では難しい」と言われた家を、次はどこに持...
-
2026.07.19買取と仲介、どちらで...相続した実家を、そろそろ手放そうと思う。そう決...
-
2026.07.14「訳あり物件」だから...雨戸の閉まったままの実家。庭木は伸び、郵便受け...
-
2026.07.13相続した広い土地・大...使われなくなった離れ。庭には、親御さんが植えた...
-
2026.07.12両手仲介はなぜ起きる...売り出したのに、問い合わせが来ない。内見の予約...
-
2026.07.10専任か一般か──媒介契...査定額が出て、いよいよ売り出し。その直前に、も...
-
2026.07.05住宅ローンが残ってい...住宅ローンがまだ多く残っている家を、売ることは...